中堅物流会社出身者などが昨年末に立ち上げたスタートアップ企業であるフレートマンロジックス(本社=東京都千代田区)は、デジタルフォワーディングサービス「DIGISHIP」の展開を本格化する。
同サービスは、中国発日本向けのLCL貨物のドアデリバリーを中心として、オンライン上で輸送予約から輸出入通関、国内配送、請求書管理など一連の業務を迅速かつ簡単に行うことができる。主に中堅・中小企業をターゲットに、アジアでデジタルフォワーディングサービスを提供していくことで、荷主の国際海上物流の効率化を支援していく方針だ。
DIGISHIP、中堅・中小荷主をターゲット
中堅物流会社出身者などが昨年末に立ち上げたスタートアップ企業であるフレートマンロジックス(本社=東京都千代田区)は、デジタルフォワーディングサービス「DIGISHIP」の展開を本格化する。同サービスは、中国発日本向けのLCL貨物のドアデリバリーを中心として、オンライン上で輸送予約から輸出入通関、国内配送、請求書管理など一連の業務を迅速かつ簡単に行うことができる。主に中堅・中小企業をターゲットに、アジアでデジタルフォワーディングサービスを提供していくことで、荷主の国際海上物流の効率化を支援していく方針だ。
「DIGISHIP」では、パソコンやスマートフォンを使ってオンライン上で簡単かつ効率的に輸送手配を行うことができる。料金計算やオンライン予約、貨物動静のモニタリングなどが可能となっている。請求書などの書類や情報をデジタル化し、一元管理できるほか、チャットなどを通じてリアルタイムによるオンラインサポートも行う。貿易を専門とする商社や貿易部門を持つメーカーが利用しており、業務の効率化につながっている。また、貿易の物流実務に不慣れな人や貿易や物流の専門知識が無い人でも利用しやすいサービスとなっている。
現在は、中国各地から日本の指定納入場所までの少量・小口貨物のデジタルフォワーディングサービスを主力としつつ、国際フェリーによる海上輸送を活用した中国発日本向けの高速ドアデリバリーを提供する「DIGISHIP SUPER EXPRESS (Ferry)」や、韓国や台湾、ベトナムなど中国以外のアジアからの輸送需要にも対応している。
近年は円安が進行し、輸入製品の調達コストが上昇している。また、サプライチェーンや貿易を取り巻く環境も急速に変化している状況だ。こうした中、国際物流についてもスピード感を持った対応が求められており、業務の効率化やコスト削減もますます重要となっている。「DIGISHIP」を通じて海上輸入貿易の業務効率を大幅に高めることで、荷主の事務コストの削減につなげることができるほか、専門知識や経験を持つ高度貿易人材といった人的リソースを営業や調達、販売などの分野に適正配置していくことも可能となる。
今年7月には「DIGISHIP」の専用サイト( https://digitalshipping-asia.com/ )を立ち上げた。今後はデジタルマーケティングの加速を通じたオンラインからの顧客獲得を進めるのと並行して、対面営業にも力を入れ、利用顧客の拡大を進めていく方針だ。
サービスの強化も進めていく。今年5月にベトナムに現地法人を設立し、今後はベトナム発日本向けのデジタルフォワーディングサービスも展開していく考えだ。ベトナムは近年、中国企業の進出が加速しており、ベトナム発日本向けの貨物量も伸びている。「DIGISHIP」として、中国企業によるベトナム発の出荷需要の増加に対応していく方針だ。将来的にはミャンマーにも拠点を設け、デジタルフォワーディングサービスを開始することを模索しており、繊維関連の需要の取り込みを狙う。併せて、アジア域内でのFCLのサービス体制も整えていく方針だ。
記事掲載
Daily Cargo (株式会社海事プレス社) 2024年8月27日(火)