コンテナの種類が分からず、「どのコンテナを使えばいいのか迷った」ことはありませんか?
海上輸送のコンテナは、種類ごとに用途や構造が異なります。
そのため、選定を誤ると積載不可や輸送トラブルにつながることもあります。
この記事では、コンテナの種類を軸に、実務で必要なポイントを整理して解説します。
・コンテナの種類一覧と特徴
・用途別に見る適切なコンテナの選び方
・サイズ・重量制限で注意すべき点

3.コンテナサイズ比較|20’・40’・40’HC の容積と積載注意点
10.コンテナへの積載を計画する(Container Vanning Plan)
> 関連記事:
「コンテナの歴史|その誕生が変えた世界物流と海運革命の全貌(その1)」
はこちら
コンテナ輸送の歴史や背景を理解したうえで、いざ実務に直面すると、次のような疑問や悩みが浮かぶはずです:
そこで、この「その2」では、実務で必要なコンテナの規格・用途・制限・注意点を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
コンテナ海上輸送の基本的な流れをご紹介します。
一般的には、海外の港から、日本港へ海上輸送されます。輸出入の港の前後ではは、鉄道やトレーラーで、陸上されることもあります。
一方、輸出はこの輸入の流れの逆をたどります。

海上輸送で使われる主なコンテナには、以下の種類があります:

それぞれの用途に応じて適切な選択が求められます。
※各コンテナの仕様は国際標準規格(ISO TC104)に準拠しています。
詳しくは、日本規格協会をご参照ください。
代表的なサイズ一覧と容量は以下の通りです:

※上記の容積はすべて「理論値」であり、空気や液体で満たした場合の最大値です。
実際の貨物は、段ボール(カートン)やパレットなどの梱包形態をとるため、形状の無駄や空間が生じます。
そのため、実際の積載容積(実効値)は、理論値の80〜90%程度が目安となります。
20ftコンテナの方が、40ftよりも短く構造的に頑丈です。
そのため、自重を差し引いた可搬重量(Payload)が高く設定されています。
一方、40ftは自重が増える分、積載可能重量はやや低くなります。
40’GP / 40’HC の選び方や、
日本国内配送を含めた最適な輸送方法は
貨物内容・配送先によって変わります。
世界的な物流市場では、40フィート・ハイキューブ(40’HC)コンテナの市場規模が今後も成長する見込みが示されています。
ある市場予測レポートでは、2024年の世界市場が約27.6億米ドルと評価されています。
そして、2034年には約38億米ドルへ成長すると予測され、年平均成長率(CAGR)は約5%と見込まれています。
40’HCコンテナは標準の40フィートより高さが高く、貨物容積を約12%増やせるます。
そのことから、軽量でかさばる貨物の輸送効率向上に寄与するとされています。
Globally, the market for 40-foot High Cube (40’HC) containers is expected to continue growing, according to industry forecasts. One report values the 2024 global High Cube shipping containers market at approximately USD 2.76 billion, projected to reach about USD 3.8 billion by 2034, with a compound annual growth rate (CAGR) of around 5.0%. High Cube containers offer approximately 12% more internal volume than standard 40-foot units, making them increasingly attractive for transporting lightweight, voluminous goods.
さらに、40フィート・ハイキューブコンテナ単体のマーケット規模についての別の予測では、2024年の市場価値が約14.7億米ドルとされています。さらに、2032年には約19.5億米ドルまで拡大するとの見方が示されています。
国際貿易量や電子商取引の物流需要の増加が、この成長を支えていると考えられています。
Another market outlook specifically for 40-foot High Cube containers estimates the global market size at around USD 1.47 billion in 2024, growing to approximately USD 1.95 billion by 2032. This expansion is driven by rising global trade volumes and increasing logistics demand from sectors like e-commerce出典 : Statsmarketresearch
海上コンテナ市場全体でも、40フィート・コンテナは最大シェアを占めており、その中でもハイキューブタイプが相対的に拡大する傾向がレポートで示されています。
ある分析では、40フィートコンテナ全体が2025年時点で52.2%の市場シェアを保持し、ハイキューブタイプは今後も成長が予測されています。
In the broader container market, 40-foot containers capture the largest share, and high-cube variants are projected to grow within this segment. One analysis indicates that 40-foot containers accounted for about 52.2% of market share in 2025, with High Cube units expected to expand further in the coming years.
40’HCコンテナが実務で選ばれる背景(世界から日本へ)
近年、40’HC(ハイキューブ)コンテナの需要増加は、
単なる市場データ上の動きではなく、実務上の合理性に基づいて選ばれている側面が大きいと考えられます。
世界的な傾向と日本国内実務を踏まえると、主に以下の理由が挙げられます。実務では「どちらが使えるか」ではなく、「どちらが適切か」で判断することが重要
積載効率(容積効率)の向上
40’HCは標準の40’GPよりも内部高さが高く、容積が約10〜12%大きい。
軽量だが嵩張る貨物(箱物製品、梱包済み完成品など)で積載効率が向上。
貨物構成の変化(軽量・容積型貨物の増加)
Eコマース関連貨物や加工済み製品の増加いる。
それにより、「重量ではなく容積が制約になる」ケースが世界的に増加。
この流れにより、40’HCが選択されやすくなっている。
新造コンテナ供給の影響
市場レポートでは、40フィートサイズの中でもハイキューブタイプの需要拡大が示されている。
新造コンテナにおいてもHC比率が高まる傾向が見られる。
その結果、実務上「40’=HC」という前提で話が進むケースも増えている。
日本国内実務との関係
日本では道路法・車両制限令の影響により、40’HCの国内陸送には注意が必要
一方で、港近郊倉庫でのデバンニングや、CY止め運用を前提とすることで、40’HCを有効活用するケースも増えている。
重要な注意点
40’HCが主流になりつつあるとはいえ、40’GPが不要になったわけではない
国内配送条件・荷姿・重量配分によっては、40’GPの方が適している場合もある。
迷ったらチェック
40’GP/HC の選定や国内陸送条件の確認は
無料相談も可能です。お気軽にお問い合わせください。
※道路輸送における重量制限や特車許可制度の詳細は、国土交通省「特殊車両通行許可制度」をご参照ください。
海上輸送では許容される重量でも、日本国内の陸上輸送では道路交通法による制限があります。

※輸送には「特殊車両通行許可」が必要な場合があります。
仮に、船会社が海上輸送できる重量であっても、日本の法律である道路交通法の制限を超える重量は、輸送が困難です。
そのために、重たいものや、サイズが大きい、または特殊な形状のものを運ぶ時には、フォワーダーなどの専門家へ相談した方が安心です。
コンテナに商品を積載する前には、外観や内部の状態をしっかり確認する必要があります。
これにより、輸送中のトラブル(雨漏り、破損、臭い移りなど)を未然に防ぐことができます。
実際の現場では、コンテナの内部に作業者が一度入り、仮にドアを閉めて暗くします。
そうすることで、外部からの光漏れ(ピンホール)を目視で確認します。
これは、壁面や天井に小さな穴が開いていないかを確かめる最も確実な方法のひとつです。
更に、必要に応じてもう一人が外側で待機し、安全確保にも配慮しましょう。
スマホカメラ(記録用)
積載が完了したら、最後にコンテナを封印(Seal)する工程が必要です。
これは、国際輸送において不正開封を防ぐ重要な手続きであり、税関や船会社も確認する項目です。
※ボルトシールや封印手続きは、世界税関機構(WCO)や日本通関業連合会のガイドラインに基づきます。
コンテナの構造を理解する事で、リスクを回避する対策を図れます。
それにより、コンテナ輸送途中での事故などを防止します。
海上コンテナの輸送でよく起きるトラブルを一覧表にしました。
トラブルの発生原因と併せて、予防策もご紹介します。

海外との取引においては、Packing List(パッキングリスト)を作成します。
そこで、荷姿・個数・容積・重量などが決まった段階で、
「コンテナにどの程度積載可能か?」
を事前に試算する必要があります。
これを、業界ではバンニングプラン(Container Vanning Plan)と呼びます。
このバンニングプランの事を、日々の業務の中では、「 バンプラ 」などの略称を用いる事もあります。
実際の積載では、パレット積載や段積みの限界、偏荷重の防止なども考慮します。
そのため、コンテナの内容積を100%使い切ることはできません。
さらに、計算上の容積と、実務における積載効率には差があります。
そのため、通常は以下の目安で積載可能量を見積もります:
必要に応じて、シミュレーションソフトやVanningツールを使用することも推奨されます。
貿易や物流の担当者が、現場でもすぐに役に立つチェックリストです。
コンテナ輸送は非常に効率的な手段です。
しかし、その利便性の裏には多くの実務的な注意点があります。
その対策として、適切なコンテナ選び、正しい梱包、国内外での重量制限の理解、そしてトラブル防止策を講じることで、物流リスクを最小限に抑えることができます。
そのため、こうした実務課題に対応したサポートを、DIGISHIPは提供しています。
そして、初めての方でも安心してご相談いただけますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
コンテナの種類やサイズを理解したうえで、実際の輸送手配や実務フローを知りたい方は、
こちらの記事で詳しく解説しています。
通関依頼の方法と通関業者への正しい依頼ポイント
パッキングリストの基本と役割:国際貿易に必須の貨物管理書類を解説
A. 主に以下の種類があります。
※用途・貨物形状・温度管理の有無によって使い分けます。
A. 日本ではドライコンテナが最も一般的です。
A. はい。40フィートコンテナは高さの違いで2種類に分かれます。
A. 海上輸送と国内陸送では考え方が異なります。
A. 以下の点での見落としが多く見られます。
A. BL上では、サイズ+種類を略語で表記するのが一般的です。
※表記方法は船社や地域により異なる場合があります。
A. 貨物の性質と国内配送条件を基準に判断します。
実務では「どちらが主流か」ではなく、輸送全体(海上+国内配送)を見て選定することが重要です。
A. はい。ただし使い方には注意が必要です。
そのため、日本では
「港近郊でのデバンニング」や「CY止め運用」
と組み合わせて、40’HCを活用するケースが多く見られます。
補足
実際の輸送条件によっては、
記事の内容と異なる判断が必要になる場合があります。
個別条件の確認が必要な場合はご相談ください。
実務での使われ方(例)
※日本の港湾物流では日常的に使われる基本用語。
ポイント
> 前の記事:
「コンテナの歴史|その誕生が変えた世界物流と海運革命の全貌(その1)」
はこちら
この記事はDIGISHIPが提供する、現場目線で役立つ海上輸送の知識シリーズです。
公開 2025年5月19日 | 最終更新 2026年2月6日